足場組立時の安全性と危険性
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足場組立作業は、建設現場における高所作業を支える重要な工程であり、その安全性と危険性について理解することは、作業員の命を守るために不可欠です。以下では、足場組立に関する安全対策と潜在的な危険性について、写真を交えて詳しく解説します。
足場組立の安全性
1. 安全点検の徹底
足場の組立前には、以下の点を確認する安全点検が必須です。
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作業床、手すり、中さん、筋交い、幅木、ネット、壁つなぎ、根がらみなどの部材に外れ、緩み、損傷がないか。
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脚部の沈下や横滑りがないか。
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作業床に材料や工具が放置されていないか。
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風に飛ばされやすいものが放置されていないか。
これらの点検は、作業員の安全・命に関わる重要なことであり、抜け落ちがないようしっかりと行う必要があります。
2. 安全措置の実施
足場組立時には、以下の安全措置を講じることが重要です。
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上さんを設置する。
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手すりや中さん、幅木を設置する。
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床材は建地と隙間を作らないように設置する。
さらに、安全性を高めるために「手すり先行工法」を採用することが推奨されます。これは、足場の組立時に作業床に乗る前に適切な手すりを先に設置し、解体作業時にも作業床を取り外すまで手すりを残しておく工法であり、足場の組立て・解体時の最上層からの墜落防止措置として効果が高い方法の一つです。
3. 作業環境の整備
作業員の安全を確保するため、以下の環境整備が必要です。
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通路の整理整頓を徹底し、十分なスペースを確保する。
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足場上に不要な物を置かないようにする。
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転倒災害を防ぐため、通路や床に工具や材料が放置されていないか確認する。
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材料・資材の運搬時には、無理に運ばず、台車や一輪車を活用して腰への負担を軽くする。
4. 法令遵守と教育訓練
労働安全衛生法第59条は、事業者に対して労働者の安全と健康を守るための教育を提供する義務を課しています。特に足場作業においては、適切な教育と訓練が労働者の安全を確保し、事故のリスクを最小限に抑えるために不可欠です。事業者はこれらの教育対策を徹底することで、労働者が安全に作業を行える環境を整えることが求められます。
足場組立の危険性
1. 墜落・転落事故
足場の組立工事で足場上を歩行中、足場板のツメが破損して板が傾き、バランスを崩して転落しそうになった事例があります。幸い安全帯を着用していたため、墜落せずに済みましたが、足場板の事前の点検が不十分で、ツメ取付け部の劣化に気づかなかったことが原因でした。このような事故を防ぐためには、目視での足場板の事前点検を必ず行うことが重要です。
2. 転倒災害
足場上での転倒災害が起こらないように注意を払う必要があります。通路や床に工具や材料が放置されていたり、大きな資材を抱えて足元が見えない状態での作業は、通路でつまずいたり階段を踏み外したりといった転倒災害のおそれがあります。人が歩行する場所には物を放置しない、足元が見えにくい状態では作業を行わないといったルールの徹底が必要です。
3. 材料・資材の落下
足場上で作業する際に工具や材料などが誤って落下することを防止するために、足場上に余計なものを置かないようにし、幅木やネットを取り付けて部材や工具の落下を防止します。
まとめ
足場組立作業は、高所作業を支える重要な工程であり、適切な安全対策を講じることで、作業員の安全を確保することができます。一方で、点検の不備や作業環境の整備不足などが原因で、墜落・転落事故や転倒災害、材料・資材の落下といった危険性も存在します。これらのリスクを最小限に抑えるためには、法令遵守と教育訓練の徹底、作業環境の整備、安全措置の実施、安全点検の徹底が不可欠です。安全第一の意識を持ち、日々の作業に取り組むことが、事故のない現場作りにつながります。